1. はじめに
釣りにおいて魚群探知機(魚探)は重要な道具の一つです。特にカヤックフィッシングやオフショアジギングでは、魚の位置を正確に把握できるかどうかで釣果が大きく変わります。今回レビューする「PS-611CNⅡDeep仕様」は、私が以前使っていた「STRIKER Plus 4cv」の不満を解消してくれた魚探です。このレビューでは、実際の使用感や利点、デメリット、そして他社製品との比較について詳しく紹介します。
2. 購入の経緯
私が「PS-611CNⅡ」を購入した理由は、以前使用していた「STRIKER Plus 4cv」に不満を感じていたからです。主な不満点は以下の3つです。
- 探査能力の限界
STRIKER Plus 4cvは、水深50〜60mぐらいまでで、深場の釣りに対応できませんでした。オフショアジギングで少し深い場所を狙いたかったのですが、この点が大きな制約となっていました。 - 振動子の大きさ
振動子が大きすぎて、カヤックの振動ポケットに収まりきらず、セットに時間がかかり、釣行の準備が面倒でした。 - バッテリー問題
STRIKER Plus 4cvは自作のバッテリーが必要で、荷物がかさばってしまい、持ち運びが不便でした。コレは、初期型のバッテリーで、鉛を使っていましたw。最終的には、リチウム電池にしたのでサイズは、1/2になりましたが。
これらの問題を解消するために「PS-611CNⅡ」を購入しました。このモデルは、上記の不満点をすべてクリアしており、特にカヤックフィッシングや深場での釣りに最適な選択肢となっています。
3. PS-611CNⅡの特徴
優れた探査能力
PS-611CNⅡは、ホンダ電子が提供するポータブル魚探で、特に中深場での探査能力に優れています。水深100mを超える深場でも魚群を正確に捉えることができ、オフショアジギングや深場の釣りにも対応しています。ホンダ電子の公式サイト【PS-611CNⅡ 製品ページ】によると、広いレンジでの探査が可能で、カヤックフィッシングでも高いパフォーマンスを発揮します。
コンパクトな振動子
振動子のコンパクトさが大きな利点です。カヤックの限られたスペースでも簡単にセットでき、振動ポケットにも収まります(リンクスと)。これにより、セットアップが簡単になり、釣行の準備が格段に楽になりました。
バッテリー一体型
PS-611CNⅡはバッテリー一体型で、別途バッテリーを用意する必要がありません。荷物が減るだけでなく、バッテリーの持ちも良好で、一回の充電で長時間の使用が可能です。この点は特にカヤックフィッシングでの機動力に寄与しました。
表示の見やすさ
5型高輝度カラー液晶を搭載しており、明るい日差しの下でも画面が見やすいのが特徴です。海上での視認性が高く、釣りに集中できる環境を提供してくれます。また、画面表示がシンプルで直感的に操作できるため、初心者でも使いやすい設計になっています。
4. デメリット
もちろん、PS-611CNⅡにもいくつかのデメリットがあります。
- 価格が高い
PS-611CNⅡは、STRIKER Plus 4cvと比べると価格が高めです。STRIKER Plus 4cvが2~3万円で購入できたのに対し、PS-611CNⅡは倍以上の価格です。僕がSTRIKER Plus 4cvを購入したときは、円高(105円台)でしたので、現在よりもさらに割安感がありました。 - クイックドロー機能が使えない
STRIKER Plus 4cvの便利なクイックドロー機能がないため、リアルタイムでの海底地図作成ができません。しかし、PS-611CNⅡには既存の海図が内蔵されているため、実用面で大きな問題にはなっていません。が、あの機能が恋しくなることは多々あります。例えば、淡水で釣りするとき。 - スプリット周波数が使えない
STRIKER Plus 4cvはスプリット周波数で、広範囲を探査しながら詳細な魚の位置も把握できるという便利さがありました。しかし、PS-611CNⅡでは周波数の切り替え操作が必要です。また、異なった周波数を1画面に表示することはできません。コレは、カヤックの機動力を活かして、広範囲で魚を探し、見つけたら、ピンポイントでジグを落とし、魚を拾っていく釣りスタイルには、大きなアドバンテージです。例えば、PS-611CNⅡでは、以下の表の通り、魚探が探れる範囲がかなり違うわけです。水深100mともなれば、50Khzに魚が映ったからジグ投入しても、100m先に魚がいる可能性もあるわけで、さすがの魚も気が付かないわけです。
Depth (m) | 50Khz(照射角:55度) | 200Khz(照射角:14度) |
10m | 10m | 2m |
30m | 31m | 7m |
50m | 52m | 12m |
70m | 72m | 17m |
100m | 104m | 24m |
5. 使用シーン別レビュー
オフショアジギング
オフショアでのジギングにおいて、PS-611CNⅡの高い探査能力は非常に有効です。深場での探査能力が高く、水深100m以上の場所でもしっかりと魚群をキャッチします。大物狙いの釣りには最適です。
カヤックフィッシング
カヤックでの使用も快適です。コンパクトな設計とバッテリー一体型のため、カヤック上のスペースを有効に使え、取り付けも簡単です。長時間の釣行でもバッテリー切れの心配がなく、集中して釣りを楽しめます。
6. 他のユーザーの口コミ
ポジティブな意見
他のユーザーからも「深場での探査能力が素晴らしい」「カヤックフィッシングに最適なコンパクト設計」といった評価が寄せられています。特に、画面の見やすさや、バッテリーの持ちについて高評価が多いです。まあ、バッテリーはかなり高いですけどね。
ネガティブな意見
一方で、価格の高さや周波数切り替えの不便さに関しては不満の声も聞かれます。「もう少し価格が手頃であれば良い」「スプリット周波数機能があれば完璧だった」という意見もあり、特にスプリット周波数の便利さを求めるユーザーにとっては物足りなさを感じる部分かもしれません。
7. PS-611CNⅡと他社製品の比較
価格面での比較
PS-611CNⅡはSTRIKER Plus 4cvに比べ、2倍以上の価格です。しかし、性能や探査能力を考慮すると、特に深場を狙う釣りには十分にその価値があります。
機能比較
STRIKER Plus 4cvはクイックドローやスプリット周波数のような便利な機能がありますが、探査能力やコンパクトさではPS-611CNⅡが優れています。特に深場での釣りや、カヤックフィッシングではPS-611CNⅡが最適です。
8. まとめ
総括
PS-611CNⅡは、深場での釣りやカヤックフィッシングをする方に非常におすすめの魚探です。探査能力の高さ、コンパクトな設計、バッテリー一体型など、多くの利点がありますが、価格の高さやスプリット周波数機能の欠如など、いくつかの欠点もあります。しかし、全体的には非常に満足できる製品です。
購入のすすめ
もし、深場での釣りやカヤックフィッシングを本格的に楽しみたいと考えているなら、PS-611CNⅡは信頼できるパートナーとなるでしょう。興味がある方は、ホンダ電子の公式サイトや最寄りの釣具店でチェックしてみてください。
このレビューが、あなたの魚探選びの参考になれば幸いです。PS-611CNⅡを手に入れて、次回の釣行をさらに楽しいものにしてみてください。
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